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昭和のオヤジ世代がハマった「脱衣麻雀」という、ゆるい微エロ文化

今のゲームっていえば、自宅のテレビ、パソコン、スマホ。

まあ、だいたいこのへんですよね。

でも昭和の終わり頃は、ゲームが家の中だけにある時代じゃありませんでした。

喫茶店や食堂に入ると、テーブルそのものがゲーム機になっている。

そこにコーヒーや灰皿を置いて、100円玉を入れて遊ぶ。

ゲームは「わざわざ遊びに行くもの」というより、大人が外で時間をつぶす空間に、しれっと置かれていたんです。

1970年代末に『スペースインベーダー』が大流行すると、テーブル型ゲーム機が全国の喫茶店へ一気に広がりました。

ブームが落ち着いたあとも筐体そのものは残り、中身だけが麻雀ゲームなどに入れ替えられていきます。

営業の合間にひと休みしたい会社員。

仕事終わりにコーヒーを飲む常連客。

なんとなく時間を持て余しているオッサンたち。

そんな人たちの短い暇つぶしとして、喫茶店のゲーム機はちょうどよかったわけです。

そして、そんな場所にぬるっと入り込んできたのが、脱衣麻雀でした。

麻雀に、ちょっとだけエロを足す

脱衣麻雀の仕組みは、めちゃくちゃ単純です。

コンピューター相手に麻雀を打つ。

勝つ。

女の子の服が一枚減る。

続きを見たければ、もう一回勝つ。

以上。

今の20代からすると、

「いや、そこまで見るために何局やらされるんだよ」

って感じかもしれません。

でも当時は、そのくらいの色っぽさでも十分に“ご褒美”として成立していました。

昭和の男性向け娯楽って、今よりもっと気軽にお色気が混ざっていたんです。

週刊誌を開けばグラビア。

テレビをつければ、深夜じゃなくても少し色っぽい場面。

映画、漫画、広告にも、わりと普通に大人っぽい雰囲気が入っていました。

だから、麻雀ゲームに女の子の脱衣がついていても、そこまで重たいノリではありません。

麻雀で勝った。

ついでにちょっといいものが見られた。

まあ得したな、くらいの軽さです。

脱衣麻雀って、本格的なアダルトゲームというより、“大人向けのオマケがついた麻雀”に近かったんですよね。

喫茶店と麻雀ゲーム、そりゃ相性いいわ

当時の喫茶店は、コーヒーを飲んだらすぐ帰る場所ではありませんでした。

新聞を読む。

漫画を読む。

タバコを吸う。

営業の合間にぼーっとする。

常連同士で話す。

そうやって、わりと長く居座る男性客も多かった。

そんな場所に、一人で遊べる麻雀ゲームが置いてある。

そりゃ相性はいいです。

麻雀ならルールを知っている大人も多いし、対戦相手を探さなくても遊べる。

しかもゲーム機はテーブル型なので、普通にコーヒーカップも置けます。

灰皿も置ける。

食事しながらでも画面を見られる。

空いた時間に100円を入れて、手元の麻雀ボタンをポチポチ押す。

今みたいに「ゲームセンターへ遊びに行くぞ」と気合いを入れる必要はありません。

喫茶店でダラッと過ごしていたら、そこにゲームがあった。

脱衣麻雀も、その日常の中で遊ばれていたわけです。

1983年、『ジャンゴウナイト』が登場

アーケード脱衣麻雀の初期作品として知られているのが、1983年に日本物産から発売された『ジャンゴウナイト』です。

プレイヤーが麻雀で上がると、画面にいるバニーガールの服が一枚ずつ減っていく。

今見ると、ものすごく分かりやすい仕組みです。

長いストーリーもない。

キャラクターの細かな設定もない。

表示される女の子の絵も小さい。

演出もシンプル。

でも、「麻雀に勝てば女の子が脱ぐ」というルールは、一発で意味が分かる。

そして、その分かりやすさがウケました。

麻雀だけでは少し地味。

かといって、ガッツリした大人向けゲームにする必要もない。

その中間に、ちょうどよく収まったのが脱衣麻雀だったんです。

見せすぎないから、逆に気になる

初期の脱衣麻雀では、女の子がヌルヌル動くわけではありません。

勝つ。

画面が切り替わる。

さっきより服が減った一枚絵が出る。

だいたいそんな感じです。

今でいえば、同じキャラの服装差分を順番に表示しているだけ。

正直、ものすごく地味です。

一枚目は、ほぼ変化なし。

二枚目で、ちょっと期待が高まる。

次に勝てば、もう少し先へ行けそう。

ところが、CPUはそう簡単に勝たせてくれません。

続きを見たければ、また麻雀。

さらに見たければ、また麻雀。

「もう一局だけ」

そう思わせて、100円玉を吸い込んでいく。

すぐ全部は見せない。

勝負を間に挟みながら、ちょっとずつ先へ進ませる。

このじれったさが、脱衣麻雀の微エロ感を作っていました。

全部見せないからこそ、勝手に想像が膨らむんです。

次はどうなるんだろう。

どこまで行くんだろう。

最後は何が出るんだろう。

実際の映像より、そこへたどり着くまでの期待のほうがデカかったのかもしれません。

女の子が動いた。それだけで事件だった

脱衣麻雀の空気を大きく変えたのが、1987年に登場した『スーパーリアル麻雀PII』です。

それまでの作品は、勝つと別の一枚絵が出るタイプが中心でした。

ところが『PII』では、女の子がアニメーションで動きながら服を脱ぐ。

しかも声までつく。

今なら「キャラが動くのは当たり前じゃん」で終わります。

でも当時の麻雀ゲームでは、それがかなり強烈だったんです。

テレビアニメみたいに女の子が動く。

表情が変わる。

声が出る。

それだけで、麻雀に勝つ意味が一気に増した。

この作品がヒットしてから、脱衣麻雀は単に服が減るだけのゲームではなくなっていきます。

女の子の顔。

声。

仕草。

ちょっとした性格。

そういう部分も楽しむ、美少女ゲームっぽい方向へ進んでいったんです。

今のオヤジ世代も、当時は若者だった

脱衣麻雀を遊んでいた人たちは、最初からオヤジだったわけじゃありません。

今50代、60代になっている男性も、1980年代には20代や30代。

普通に若者です。

ファミコンが出て、ゲーム文化が一気に広がっていった時代。

その中で彼らは、家では家庭用ゲーム、外では喫茶店やゲームコーナーの麻雀を遊んでいました。

その選択肢のひとつに、脱衣麻雀があった。

ただそれだけなんです。

麻雀に勝つ。

女の子の服が少し減る。

映像は粗い。

演出も短い。

それでも、次の画面を見るために真剣に牌を選ぶ。

今みたいに刺激の強い映像が一瞬で見つかる時代じゃなかったからこそ、ほんの少しの変化でもちゃんと楽しめたんでしょうね。

脱衣麻雀は、昭和の喫茶店にちょうどよかった

脱衣麻雀は、ただの古いエロゲームではありません。

喫茶店の薄暗い店内。

コーヒーの横に置かれた灰皿。

テーブルに埋め込まれた画面。

手元には麻雀ボタン。

そして、次の一枚を見るために入れる100円玉。

そういう昭和の大人の生活とゲーム文化が重なった場所に生まれた遊びです。

めちゃくちゃ刺激が強いわけじゃない。

むしろ今見ると、かなりのんびりしている。

でも、見えそうで見えない。

次に勝てば、もうちょっと先へ行けるかもしれない。

その“もうちょっと”が、やたら気になる。

脱衣麻雀とは、麻雀に少しエロを足したゲーム。

でも同時に、昭和の喫茶店で100円玉と一緒に買っていた、小さな期待の時間でもあったんです。

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